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ケフィアの粉末とグレインズの違いは?それぞれのメリット、デメリット
健康に良いと人気のケフィアですが、試してみたいけれど、どうやって作ればいいのかわからないという人も多いですね。
種菌、グレインズ、粉末、カプセルなどいろいろな名称があるため、どれを購入すれば良いのか迷っている方もいらっしゃるでしょう。1度試してみたいけれど、完成したものは売ってないの?という疑問もあると思います。
そこで今回は、完成品、粉末、グレインズの違いやそれぞれのメリット、デメリットなどについてわかりやすく説明しますので、ご自宅でケフィア作りをする際の参考にしていただければと思います。
ケフィアの完成品、粉末、グレインズの違い
まず、ケフィアのそれぞれのタイプの違いについて、説明します。
ケフィアの完成品
ミルクケフィアの種菌を牛乳に入れて発酵させるとミルクケフィアができますが、この完成したものをスーパーで見ることはありません。
ケフィアは発酵食品であり、発酵する過程で炭酸ガスを発生させるため、容器に穴を開けるなどしてガスが外に出る道を作っておかないと容器が破裂してしまう可能性があります。
しかし日本では密封していない容器で食品を売ることが認められていないため、生きた菌が入っているケフィアの完成品を売ることが難しいのです。
ちなみに、ウォーターケフィアの種菌を砂糖水に入れて発酵させるとウォーターケフィアができます。こちらも同様に酵母菌を含有しているので、密封した状態の完成品をスーパーで手に入れることはできません。
他にも、「ケフィアヨーグルト」という名で販売されている商品があります。ヨーグルトにケフィア菌が入っているもので、自宅で発酵させたケフィアとはまた味わいが違いますが、ケフィア菌が体に合うかどうか試してみるには良いでしょう。
ケフィアの粉末
ケフィアの粉末は、ケフィアの種菌を牛乳や豆乳に入れて手軽に発酵させることができます。
粉末タイプのケフィアは脱脂粉乳と乳酸菌・酵母菌末が入ったものや発酵乳を粉末化したものなど様々な商品があります。初めての人でもチャレンジしやすいのが特徴です。
ケフィアのグレインズ
ケフィアの種菌で、ポップコーンを集めたような見た目をしています。「ヨーグルトきのこ」などと呼ばれることもありますが、ヨーグルトとケフィアはまた別のものです。
グレインズを持っていれば、自宅でケフィアを作り続けることができます。
グレインズには生タイプと乾燥タイプがあり、日本ではどちらのタイプも流通していることが少ないです。
生タイプは海外から個人輸入をするか、既に育てている人から株分けをしてもらって使用することが多いです。手に入れるのが大変ですが、牛乳につけることですぐに発酵を始められるというメリットもあります。
※生のグレインズは衛生・品質管理された安全性の高い工場製造品の購入をおすすめします。
株分けをしてもらう場合は、グレインズの衛生管理をしっかりできている方から分けてもらうようにしましょう。
乾燥タイプのグレインズは牛乳につけて活性化させる工程を経てから、本格的に発酵させます。活性化をさせる必要はありますが、生タイプと比べると衛生的です。また、乾燥タイプは輸送中の振動や温度変化によるダメージなどのリスクも無く安心です。
ケフィアの完成品のメリット
自分で発酵させるには、手間もかかりますし管理もしなくてはなりません。その点、完成品が手に入るなら手軽に飲むことができます。
また、自分で作ったものに比べると、酸味も調整されていて飲みやすい味になっているでしょう。
※風味の調整に大量の糖類が使用されている場合もありますので、健康を気にされている方は表示をよく確認することをお勧めします。
ケフィアの完成品のデメリット
同じ発酵食品でも、ヨーグルトなどと比べるとややお値段が高めですし、毎日摂りたいとなると定期的に購入しなくてはなりません。
また、市販されているということは密閉に耐えられる状態になっている(=加熱殺菌してある)ため、ケフィアが本来持っている効果などが薄れてしまっている可能性があります。
ケフィア粉末のメリット
特別な道具は必要なく、牛乳パックに粉末を入れて、24時間〜48時間程度発酵させればすぐに飲めるので、手軽にケフィアを試してみたいという方におすすめです。
ケフィアは常温で発酵しますので、ヨーグルトメーカーがなくても作ることができます。完成品を購入するよりも経済的です。
牛乳でもいいですし、豆乳や低脂肪乳を使うことで、味わい・食感の違うケフィアを作ることができます。自分好みに仕上げる楽しみもあるでしょう。
牛乳パックにそのまま粉末を入れれば、容器を消毒する手間もありません。洗い物も少なくてすみますし、衛生的です。
ケフィア粉末のデメリット
粉末はグレインズと違い培養の回数に制限があるため、半永久的に作る、というわけにはいきません。
※メーカーによって使い切りタイプや一袋で○回まで植え継ぎ可能など仕様が異なる場合があります。
定期的に粉末を購入する必要があるので、長い目で見るとそれなりの費用がかかってしまう可能性があります。
また、加工する際にどのような工程で製造しているのかにもよりますが、グレインズそのもので発酵させたケフィアと比べ、菌の量や効果という面で、やや劣る可能性があります。
ケフィアグレインズのメリット
グレインズは、一度手に入れればずっと培養し続けることができるので、3つの中では最も経済的です。
粉末と同じく、常温で培養できるので、ヨーグルトメーカーなど温度管理をする道具も必要ありません。
発酵具合も自分で調整できますので、自分好みの味に仕上げることができるでしょう。
また、おおもとの菌そのものを培養するため、発酵させることで得られる栄養や効果などが最も期待できます。
ケフィアグレインズのデメリット
ケフィアの発酵は通常24時間〜48時間で完了するため1日又は2日でグレインズを新しい牛乳に入れてあげる必要があります。
グレインズの菌は生きていますので、発酵完了後も完成したケフィアを放置すると菌が死んでしまう可能性があります。
※室温が低いと発酵に2日以上かかる場合がありますので、20℃〜30℃の間の温度で培養すると発酵が安定します。
また、グレインの培養をお休みする場合は密封できるガラス瓶に新鮮な牛乳とグレインズを入れて冷蔵庫で約7日間保管することができますが、それ以上放置すると菌が弱る可能性があります。
お仕事などで長期間自宅を不在にすることが多い方は、ケフィアグレインの培養は難しいかもしれません。
まとめ
ケフィアには、完成品、粉末、グレインズという3つの形がありますが、日本では完成品は発酵した状態で販売するのが難しいため、スーパー等で見かけることはあまりありません。
自宅で粉末またはグレインズを使って発酵させて楽しみますが、粉末は牛乳パックにそのまま粉末を入れて手軽に発酵させることができるので、初めてケフィアを試す人にも使いやすいです。
グレインズはずっと培養し続けることができるので、とても経済的。
培養は難しそうと感じられる方もいるかもしれませんが、実は培養の作業はとても簡単で時間もかかりません。発酵具合も自分で調節できて、自分好みの味を作りたいという方におすすめです。
ケフィアに興味のある方や試してみたいという方も、自身のライフスタイルにあった取り入れ方の参考になると幸いです。
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